*写真:内定通知書(本物です)
まず、就活(大卒/院修)の面接突破の法則のようなことを書きます。
たいていは、
- 選抜試験:SPIのようなテストで能力、性格、適性を検査(能力・性格・適性が合いそうな人が試験突破)
- 何段階かの面接と人物評価
- 役員面接
- 内々定
- 内定
の順番だと思います。
最初のハードルであるSPIを突破したあとは、何段階かの面接が待っています。どんな基準で採用が決まるのかは、会社は私企業なので、当然、各企業ともに明らかにしません。
注意して欲しいのは、入学した大学の偏差値ではなく、卒業前の個人の学力と、企業人に必要な性格が、採用する企業に合致した人のみ採用されることです。面接は、その確認にすぎないようなものなのです。
大学入学時は偏差値の高さだけがクローズアップされますが、文系の場合、違う部分が出てきます。理系は偏差値通りで良し悪しが決まりますが、文系は、東京の大学か、それ以外の地方の大学か、重要なファクターになってきます。
*教員採用試験にSPIを導入すれば、採用前の適性がわかります。
ゆえに、適性のない教員希望者や精神的に適性がない教員希望者を排除できる可能性が高まります。
児童・生徒や、社会のために有用では?今まで、精神面を判定しないで、コネや学力(音楽、美術、書道、体育は実技能力を含め)だけで教員を採用してきたことは、間違っていたのでは?
採用時のデータを残せば、優秀な教員の性格パターンも、問題をおこす教員のパターンも判定できるため、採用時に残すビックデータを全国で共有すれば、採用時に潜在的に適性のない教員希望者を排除できる可能性が高まります。問題教師を減らすことに近づけます。マイナンバーによる管理、あるいはカード会社の信用情報のような形で。
このような精神分析的なことが実現し、潜在的な問題をかかえる人材を排除してゆく日本社会を表現したアニメに「サイコパス」というのがあります。シリーズ化されていて、TV版、映画版と合わせて9シリーズあります。
日本国内で実現された精神分析システムの名称は「シビュラシステム」。携帯型心理診断システムのことが「ドミネーター」。
日本国の公安局がドミネーターで犯人の犯罪係数を判定し、日本国内で心理的な犯罪係数が高い犯人を社会から排除してゆくストーリー。日本国の厚生省、そして外務省が活躍する。
*2023/5 限定公開された映画サイコパスprovidence。もちろん私も映画館に足を運んで観てきました(長崎県では上映されていません)。以下の写真は映画チケットと特典。
*適性がないと考えられる人物を教員に採用し、校長にした長崎県教育委員会の実例
さて、就職活動に役立つ本は、就職活動用のテクニック本には書かれていなくて、まったく別の本に書かれているのです。本質は別の本に書かれているのです。それを探 (さが)し出せるかどうかも、能力の一つだと思います。気がつかない人のほうが多いから、気がついた人は、有利な立場になるです。
次に、就職試験は、勉強ばかりしてきた、優秀な人が落ちるところが面白いのだと思います。なぜ落ちるのか、そのことは、視点を変え、採用する側の身になって考えればわかると思います。
わかりにくいかもしれませんが、毎日たくさんの人に会うような職種のひとは、一瞬で相手を見抜く能力が備わっているのです。ちょっとした仕草や発言で、どんな人物か、見抜く能力があります。
スポーツをしている人はわかるでしょう。一瞬で、相手が自分より強いか弱いか、わかってしまいますよね。同じことなのです。だから、大学生が、いくら付焼刃(つけやきば)の面接術を身につけても、たいていは見抜かれているのです。面接していただく方々に失礼にならないような、自然体を身につけたほうがいいでしょう。気取らずに。
実は、SPIと性格診断テスト(MBTI診断)で、あなたの仕事の適性は、ほとんど出ています。だから、あなたがやりたい仕事があったとしても、あなたにその適性がなければ、あなたがやりたい仕事がある企業から落とされ続けるなら、たぶん、あなたが望んでも、その仕事に、あなたの性格が合わないと判断されている可能性が高いのだと思われます。
自分自身の性格はこのテスト(MBTI)でほぼわかります。
性格は16パターンで出ます。
1.興味関心が内向型(I)か外向型(E)か
2.物の見方が直感型(N)か感覚型(S)か
3.判断のしかたが感情型(F)か思考型(T)か
4.環境への接し方が知覚型(P)か判断型(J)か
4つのパターンの組み合わせで、16パターンに分類されて性格が判定されます。
わたくしの性格:大学4年の就活時に受験したもので、(以前は結果が公開されていなかったので)入社時に、結果を教えてもらいました。わたくしはESTJ型です。
どのような仕事に向いているのか、どんな仕事に向いていないのか、ほぼこれでわかるようになっています。以前は採用時の判定にも使用されていました。
大きな会社であればあるほど、適材適所で能力を発揮して大きな仕事をしてもらうことが必要で、このテストの重要性を、人事部経験者や採用経験者はご存知だと思います。
次の本質も書いておきます。
会社に関しての採用のヒントは、会社は私企業であることです。会社は公(おおやけ)ではなく、私(わたくし)なのです。ボランティアや慈善(じぜん)事業ではなく、また公務員でもないんですよ。社員が10人であろうと1万人であろうと、会社は、私(わたくし)、私企業なんですよ。
一例として、あなた(つまり私人)が、何かをしようと思って、仲間を集める場合、どうしますか?
あなたは、おそらく、あなたと気が合い、信頼できてお互いに能力を発揮してくれそうな人を集めるでしょう。
あなたがイヤな人、性格が合わない人、それに思想的に偏っている人(何でも反対ばかりして、特定の思想に基づき具体的な行動をとる人たち)を、あなたは仲間として信頼はできないでしょう?
信頼できない人と仲間になって仕事をしても、成功しにくく、成果は得られないとわかるでしょう?
そういうことなのです。
つまり、採用検査(能力・性格・適性、SPI)の後では、面接者が判断して、一緒に仲間としてやっていけそうな人が選ばれるのです。会社には社風があり、その会社のメンバーになっても違和感なく 溶けこめそうなタイプの人が選ばれるのです。会社で能力を発揮する実力があるのかどうかも判定されます。受けた会社の社風に溶け込める実力を、面接者にさりげなくアピールできれば、たぶん採用となるでしょう。
スペースシャトルのメンバーとして採用されるためには、先輩の宇宙飛行士から仲間としてふさわしいか認められなければメンバーにはなれないようです。一緒に仲間としてやっていけるか、なのです。企業でも同じことなのです。先輩から認められるにはどうするか、なのです。 個性をカッコで強調してもダメなのです。ワカルでしょう。インターンシップなどの制度で、たいていわかると思います(会社も本人もお互いに)。
最後に、付け加えるなら、高校生の場合には、将来に役立つとすれば、在校生は、部活をやったほうがいいかもしれませんよ。
なぜなら、部活では、教室では学ぶことが無理な、先輩に対する口の聞き方、後輩への接しかた、仲間への気の使い方を習得することができるからです。
学校(高校や大学)世界と違い、社会は、いまでも封建制が続いています。したがって、封建制のルールが身につくのは、やはり部活ということになるからです。
たとえば、あなたが大学生だとします。
あなたに対して、中学生が対等な口の聞き方をしてきたとします。あなたは対等に扱えますか?
たいていは、「目上の大学生に対して、まともな口の聞き方くらい勉強してこい」という気持を、中学生にぶつけたくなるでしょう。社会も同じなのです。
あなたは、就職活動では、この時点では、いちばん下の階層なのです。だから、どうすればいいのかわかるはずですよね。
帰宅部の人があまりよくない理由の一つがここ、つまり、先輩に対する口の聞き方、後輩への接しかた、仲間への気の使い方を知らないまま過ごし、大人になってしまったことにあるように思うのです。