【動画あり】中国を牽制(けんせい)するために、日本は核武装が必要なのでは?

動画は、地政学者の奥山博士です。

奥山先生のブログより引用

この内容に賛成する、しないは別として、まずは考えるためにじっくりと読んでいただければと思います。

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日本と韓国を核武装させよ

by ジェームス・ヴァン・デ・ヴェルデ

日本は一刻も早く核保有国になるべきだし、韓国も核開発計画を始めるべきだ

北朝鮮は収容所国家である。その政府は非合法なものだし、不安定な全体主義体制だ。そして核兵器の技術の拡散者である。世界には不幸や、南北朝鮮の人々には大量死、そして苦しみや政治不安しかもたらしていないのだ。

おろかなことに、この国家は中国のおかげで存続しており、しかも中国は北が崩壊して朝鮮半島にアメリカのプレゼンスが上がるよりは、その体制を維持するほうがマシだと考えているのだ。

ところがこのような考え方は政治的にも視野の狭いものだ。北朝鮮が崩壊すれば、韓国は北を吸収することになり、アメリカが半島に残るすべての理由を終わらせることができるからだ。米軍は平壌の政権が崩壊すれば、文字通りに韓国を離れることになり、その規模を拡大することはない。

さらにいえば、北朝鮮にアメリカはその同盟国に対する脅威となる弾道ミサイル関連の技術を与えたのは中国自身である。中国は決して北朝鮮を消極的に支えているわけではない。むしろいつものように、北朝鮮の混乱を積極的に支えているのだ。

中国はアメリカをアジアから押し出すため、そして西側の外交を崩して防御的かつ未熟なままにしておくために北朝鮮を使っているのだ。

「不拡散教」の狂信者たちは、核兵器が全体主義国家のみに拡散するようにしているのである。アメリカがあらゆるレトリックを使って果敢な努力の姿勢を見せつつ何もしない合間に、北朝鮮が核兵器を開発していたのは事実だからだ。

中国と北朝鮮に対して「核拡散は得だ」という考えから解放させるにはまだ手遅れではない。日本は運搬手段を含む核兵器の開発計画を真剣に開始すべきであり、これによって「北朝鮮への支援は非生産的であり、戦略的にも浅はかだ」と中国に示す必要がある。

韓国も核兵器開発計画を始めるべきだ。

中国は日本の核保有に強烈に反対していることを踏まえて考えれば、もし日本が「北朝鮮から繰り返される不正で非常に脅威を及ぼす挑発に対処するために核開発計画を開始する意図がある」と宣言すれば、中国は平壌の全体主義体制を崩壊させて韓国に北を吸収させることが自国の利益にかなるとようやく気づくことになるかもしれない。

アメリカは中国に対して「在韓米軍は韓国を守るために駐留しているだけだ」と確約することができるし、日本は中国に対して核開発計画は完全に防御的なものであり、もし北朝鮮が崩壊して半島が完全に非核化されれば完全に中止したいと約束すべきであろう。

日本の核開発計画は、北朝鮮の核開発計画を考えれば、完全に日本の主権の範囲内のものとなる。

アメリカが日本に提供している「核の傘」は、在日米軍の存在(ただし米国の負債の増大と同盟関係の弱体化で低下中)や、当該地域の米海軍の存在(中国に挑戦を受けている)、それに米政府の強いコミットメント(これも最近では疑問を持たれている)によってその信頼性が保たれているのだ。

ところが当然ながら、もし北朝鮮が大陸間弾道ミサイルと核弾頭の開発を成功させて米国本土に到達させることができるようになれば、アメリカの欧州に対する核の傘に対して起こったことが日本や韓国にも起こることになる。北朝鮮はICBMに加えて、日韓両国に対する核攻撃と同時にアメリカを核報復によって抑止する能力を手に入れることになるかもしれない。北の弾道ミサイル開発計画はアメリカの「核の傘」の信頼性に対する脅威となる。日本と韓国は自衛のためのあらゆる権利(というか義務と国連憲章に謳われている権利)を持っているのだ。

端的にいえば、平壌の政権崩壊以外にはこの地域の問題を解決する方法や、地域の未来はない。

北朝鮮のような全体主義国家が発展したような過去の例は全く存在しない。独裁的な国家とは違って、全体主義国家というのは発展できず、内部崩壊するだけだ。望むべき最高の未来(の崩壊)とは、中国にそれを求めさせ、引き起こさせて、管理させるようなものだけだ。

日本の核開発計画は中国を挑発させることになることから、中国は「北朝鮮は、韓国にいる米軍に対するバッファーとしての存在よりも問題が多い」と結論づけるようになるだろうし、最も利益を受けるのは、毎日苦難に直面している北朝鮮の国民自身であろう。

最大の目標は東ドイツの例のように、北朝鮮を平和的に崩壊させることだ。またこれは本物の核不拡散の手段としては最適なものである。北の崩壊がなければ、われわれは全体主義体制の核武装国家、つまり核武装した北朝鮮と永遠に生きていかなければならないことになるからだ。

もし中国が朝鮮半島においてチェスや「三目並べ」を行うつもりであれば、彼らはまず中国側の国境を開放することによって北を(ハンガリーや東ドイツのように)崩壊に追い込み、それから北の政治指導層や将軍たちに一時的な保護を提供し、その後に韓国政府に対して「(米軍のプレゼンスのない)朝鮮半島の非核化」の代わりに北の経済と政治的責任を負うように求めるだろう。

韓国(と日本)はこの交渉に飛びつくはずだ。そして日本の核武装計画は終了することになる。

現時点の中国は、まだ北のばかげた振る舞いや挑発に対して耐えることができると勘違いしているようだが、その理由は「金正恩の政権が大規模紛争を起こすような脅威ではない」と想定しつつ「北朝鮮は在韓米軍を牽制する目的にかなう」と考えているためだ。北はこのような環境の中でも生き残ることできるだろうし、世界に自分たちの政権の正統性を見せつけて、アメリカとの和平交渉と合意を求めることによって西側が仕掛けてくる政権崩壊を防ごうとしているのだ。

われわれは北京政府に「韓国の管理下にある戦略的に中立な統一朝鮮よりも、北朝鮮のほうが戦略的に危険な存在である」と納得させるべきである。韓の核計画は、地政戦略的な状況を中国にとって明らかに不利にするものだ。

現時点での西側の政治家たちは、このような方針を打ち出すにはあまりにも臆病すぎる状態であり、「世界は核兵器を廃絶すべきだ」という狭い議論に固執している。ところがこれは結果として「ならず者国家」たちの核武装につながっているのだ。

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著者は学者や実務者としての経験も長い人物であります。

もちろん日本に核武装をさせてしまえという議論はたびたび出てきますが、ここまであからさまなものを見たのは久しぶりのような気が。

奥山先生の動画による解説:全文引用です

そのタイトルは、ズバリ「日韓を核武装させよ」というもの。

ところがその内容は実は3段階になっておりまして、

(1)北朝鮮が核拡散を続けることによって
 北東アジアの不安定の要因になっている

(2)その北朝鮮を支えているのは中国だ

(3)中国を本気にさせるために、日韓に核武装させよ

ということなのです。

ここまであからさまに
北朝鮮の崩壊や、
さらには日韓の核武装を提案している記事も珍しいわけですが、
私が気づいたのは、以下の3つの点。

第一に、核武装という物騒なことも、
実はクラウゼヴィッツが『戦争論』で説いているような、
国家の政策にとっての「ツール」でしかない、
という冷酷な事実です。

「核武装」というのは、日本国内の一般的な感覚としては、
即「戦争」と同じくらいタブーの香りのする、
できれば触れたくないトピックであります。

ところがわれわれはそのために思考停止しているわけで、
これをあえて「利用しよう」という考えには至りません。

われわれは戦後70年間に安全保障の問題について
自分のこととして向き合わず、
なるべくタブーには向き合わずに過ごしてきたわけですし、
しかも向き合わずに過ごせてきたわけですから、
ある意味で幸せだったわけです。

ところが国際政治のパワーゲームとしては、
このような「タブー」で脅しをかけるというのは日常茶飯事。

しかもこの「タブー」というのも、
政治的には十分な「ツール」となり得るのです。

もちろん日本がそれをしろ、とはいいませんが、
まずそのような現実があることに気づくことが
まず重要でしょう。

第二が、ハッタリの重要性です。

紹介したこの論文では、
「日本(と韓国)に核武装をさせろ」とは言っておりますが、
「核戦争をしろ」とは言っておりません。

むしろそこで主張されているのは、
いざ日韓が計画を本気で進め始めたら
(というか、そのモーションを見せれば)、
中国は「マズイ」と気づいて北の崩壊を進めるはずだ、
ということです。

もちろんこれは(ルトワック的にいえば)
中国側がどう感じるかという「反応」的な部分もあるので、
中国が北朝鮮崩壊を本気で始めるかどうかは微妙です。

また、これに気づいた北が、
日本や韓国でテロ活動を始める、
というリスクもあるでしょう。

それでも政治家は、時として国際的な舞台で
「ハッタリ」をかますことが必須となります。
そしてそれを本当に必要なタイミングで、
必要な形で言えるのかが勝負です。

古代ギリシャの哲人アリストテレスは、
政治家に最も求められるべきものは「勇気」である
と説いております。

そしてこの要素が最も発揮されるのは、
このような(核武装をするという)「ハッタリ」が
必要になってくる瞬間なのです。

もちろん日本は必ずしも核武装をする必要はありません。
ただしその「脅し」を使う覚悟は絶対に必要です。
その覚悟に必要なのが、政治家の「勇気」なのです。

第三が、クラウゼヴィッツの説く「重心」です。

たとえば今回の核武装論文では、
まず北朝鮮の核拡散や
北東アジアの不安定の最大の要因は北朝鮮であるので、
その政権を崩壊させることが重要だ、
という目標が掲げられます。

ところがその目標の達成の
最大のカギを握っているのが中国の存在。

そしてこの中国が一番嫌がることで、
しかも周辺で脅威を受けている国々にとっても
合理的な解の一つである核武装を、
近隣の日本と韓国にさせろ、
ということを述べているのです。

つまりここでの「重心」はあくまでも中国にあり、
ここが相手方の権力の源泉であり、
そこを動かせば目標は達成できる、
ということなのです。

「どこにパワーがあるのか」

を見極めるのは、戦略思考やリアリズム的な視点
を身につける上での基礎中の基礎。

この論文は、そういう意味では
余計なことをいわずに、
あくまでも要点だけを述べている
という意味で合理的です。

もちろんだからといって、
私は紹介した論文のように
「日本も核武装をすべきだ」とは思っておりません。

ただし、そうするかもしれない
という脅しを「ツール」としてとらえ、
それを実際に使えるだけの「勇気」を備え、
そして、どこに「重心」があるのかを見極める。

これが、国民の生命と財産を守る役割を担っている
リーダーとしての政治家だけでなく、
われわれ一般国民にも必要である・・・

この論文を読んであらためて感じた次第です。

( おくやま )

中国のおかげで、各国で軍拡がすすみます。教員の方や、労組の方々、あるいは、民進党・社民党・共産党支持の方々は日本で日本人向けに「戦争反対、軍拡反対、(日本は保持していないのに)核兵器廃絶」とさけんで反日活動をしていらっしゃるように見えます。

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しかし、問題は中国がおこしているのですから、中国向けに、中国人に、中国大使館に、長崎ならば中国領事館に抗議したり、反中国デモなどなさってはいかがでしょうか?しかしなぜか、反中活動はまったくなさらないようです。なぜでしょうね?

反政府デモをしている長崎県教員たち

戦争したがっているのは中国なんですよ

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