中国人民解放軍に対してどう備えるべきか

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「どうなる中国人民解放軍」「どうなる南シナ海」とさけぶより、結論は:

「戦略担当者」として最も望ましい態度は何かというと、それは相手の能力を基礎として、そのスペックを額面通りに受け取って、それに対して正面から真面目に備えることです - 地政学者・奥山 戦略学博士のブログより

レビル将軍も奥山戦略学博士と同じことを話しています。7分03秒より

地政学者・奥山 戦略学博士のブログより引用

中国人民解放軍は本当に脅威なのか、それとも脅威ではないのかという議論。

この一連の議論をあえて名付けるならば「張り子の虎論争」とでもいうべきでしょうか?

その代表的なものがこのブログの記事なのですが、私が見る限り、専門家の間では「まだ張り子の虎じゃないの」という意見が(ネット上では)優勢なような気がします。

ところがここでこれをお読みのみなさんに考えてみていただきたいのは、「あなたが国家のリーダーだったらどうするか」ということ。

もちろん中国軍の実態に詳しく、本当に細かいところまですべて把握している専門家でしたら、「張り子の虎なんだから安心しろ」と言えるのかもしれません。

さらには、反中派(というか侮蔑派)の人々の中には、「中国軍なんてしょせん大したことない。たしかに数はすごいかもしれないが、こっちは質で勝てる」と主張するのも全くアリでしょう。

ところが実際にあなたがトップとして現実に戦略を練る立場だったら「どうせ張り子の虎だから・・・」とはいえなくなるのではないでしょうか?なぜなら、もし「張り子の虎」でなかった場合に背負うリスクがあまりにも大きくなるからです。

では「戦略担当者」として最も望ましい態度は何かというと、それは相手の能力を基礎として、そのスペックを額面通りに受け取って、それに対して正面から真面目に備えることです。いわゆるCapability-based Approachというものですな。

相手が「ステルス機を持っている」と言い張るのでしたら、それに対抗するための情報関連の技術を獲得するか、それ以上のスペックのステルス機を購入すべき、ということになります。

「いや、そんなオーバースペックなことして、いざ楽勝したら投資が無駄じゃないの?」

という意見もあるでしょう。

ところが「楽勝」は「多大な被害を出して辛勝」や「敗北」よりも、はるかに望ましいことです。楽勝した側にとって、困ることは何ひとつないのです。

もちろん中国軍の本当の実力を見極めることは非常に大事です。ところがいざ何か起こった場合、備えを充実させておくのに越したことはないのです。

戦略家として相手の戦力にどう備えればいいのか・・・これは歴史が始まって以来のすべての国家や組織のリーダーにとっての難問でしょうが、答えはシンプルです。

それはたとえ相手が「張り子の虎」であろうとも、相手の性能を額面通りにとらえ、そして万一の事態に備えるということです。余計な希望的観測を挟んではいけないんですな。

戦略を考える上で参考になるアニメ:銀河英雄伝説 全110話もあるので、アムリッツァ、アスターテなどの会戦で、双方(自由惑星同盟、銀河帝国)の戦略がどう展開されてゆくのか、見ておくと参考になります。

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