産経新聞より
昭和53年/1978年、中央大学が最初に郊外に移転しました。都心のお茶の水から、田舎の八王子市へ。その結果どうなったのでしょうか?
それまで、司法試験合格者は、長年、中央大学が1位を続けていて、東大が万年2位だったのに、田舎に移転後は、中央大学が落ちていき、早稲田、慶応にも抜かれて、落ちていくばかりとなりました。
なぜか、中央大学の八王子移転から、大学の郊外移転の流れができました(旧中央大学の校舎は日大が購入)。
そして、早稲田は所沢(埼玉)へ、青山学院は厚木(神奈川県の奥地)へ、大妻女子大、実践女子大、日本女子大も郊外へ。法政も八王子へ。さまざまな大学が、都心から田舎に移転していきました。
この流れは30年くらい続いたようです。
ただ、郊外移転に流されなかった大学のほうがうまくいきました。明治大学(お茶の水、明大前)、立教大学(池袋)、学習院大学(目白)、國學院大学(渋谷)。
ようやく、2010年代ころから、郊外移転が失敗だとの認識がひろがったようで、都心回帰となり、再び、大学が都心にもどりはじめました。
しかし、広島大学、九州大学は、どういう理由かは知りませんが、この時期に郊外に移転しています。九州大学は福岡市から、糸島半島の伊都へ。広島大学は、広島市から東広島市へ。今後、この2大学がどういう道をたどっていくのでしょうか。
都市にある明治大学
閉じこめられた田舎に移転した九州大学
校舎が自慢の九州大学ですが、ノーベル賞受賞者が出ていません。いまのところゼロです。
旧制帝国大学のエリート教育の伝統を受け継ぎ、質実剛健な東北大学
外側より、中身を重視する東北大学は、ノーベル賞受賞者を出しています。中身より外側の九州大学、外より中身の東北大学。動画を比較するとよくわかります。
都会的な明治大学