すべての人にとって、すべてがいい学校など、ないのです。活水がダメだというと、カンカンになっておこる人がいるかもしれません。全部ではなく、ある部分です。
それでも、根拠がなければ、文句を言い出す人がいるかもしれません。しかし、これでどうでしょうか?二つの前提を書きます。つまり、根拠があるということです。
一つめ。私の遠縁にあたる人が、活水の理事でした(かつて活水の経営に関わる立場の人でした)。そして、当然の如(ごと)く、その人の子供である娘は、もちろん中学から大学まで活水でした。
にもかかわらず、就活で東京に出てきて、就職活動で苦労して、彼女は「何も知らなかった。知っていたら、せめて大学だけは東京の大学にしていたのに」と話したこと。
二つめ。お世話になった恩師に、活水女子大の教授だった人がいました(故人)。その人も、同じようなことを繰り返し話されたこと。
さて、ご存じのとおり、音楽の先生になったり、看護師の資格取得や、専業主婦を目指す場合は、大村市や東彼杵(ひがしそのぎ)の場合、自宅から通うことが可能で、活水は、言うまでもなく、評判通り、最高の大学ではないかと推察されます。
ですが、結論を先に書けば、活水がダメな部分は、東京の企業(本社)に総合職として就職し、上をねらうことをターゲットにした場合ではないか、と思えます。
その理由をのべます。
実は、活水は名前が首都圏では知られていません。「活水」を何と読むのか知らない人がいます。
たとえば、関西では有名だと言われている「夙川」という名前の短大と大学があります。活水(かっすい)と同じで、中学から大学まで揃った一貫の学園です。
あなたは、「夙川」という、この文字を読めますか?
「しゅくがわ」と読みます。いま、あなたは知ったでしょう?。 関西の人がときどき自慢しますが、あなたはこの文字から学校がイメージできますか?
活水も同様。東京では、イメージが湧(わ)かない人のほうが多いのです。
長崎だから魚が豊富なので、魚の活(い)けつくりのようなイメージで、本当に、活水を「カツミズ」あるいは「イケミズ」と読む人がいます。今は江戸時代ではなく、日本でただ一つの貿易港ではなく、西の外(はず)れで、田舎の長崎の大学をイメージできる人は少ないように思います。
つまり、首都圏では、名前が売れていないのです。
なぜなら、東京には有名な女子大(お茶の水女子大、日本女子大、東京女子大、等)が多数あり、しかも、総合職で役職に就いている方たちが多いのですが、活水は、その実績がないのです。
1922年(大正11年)。日本女子大のバザー。一般市民にも敷地を開放した所、2日で1万人訪れるほどの大盛況だったという。 pic.twitter.com/5Xiphe3wuO
— 戦前~戦後のレトロ写真 (@oldpicture1900) 2016, 2月 4
1921年(大正11年)、日本女子大。英語の授業風景。 pic.twitter.com/tNxdycmmES
— 戦前~戦後のレトロ写真 (@oldpicture1900) 2016, 2月 3
首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)の大学なら、東京の企業の採用担当者である人誰もが知っていて、イメージがわいてきます。
ですが、活水は、東京では名前が知られていなくて、イメージがわかないのです。先輩も活躍していないので、どこか遠くの田舎の大学扱いとして受け取られる可能性が高いのです。
したがって、東京の企業(本社)に就職して、総合職として就職し、上をねらうことをターゲットにした場合、活水は、現実を言えば、とても不利です。
しかも大学時代4年間も長崎で過ごすと、東京のスピ-ド感や、ビジネスでは重要な、きちんとした東京弁が身につかない恐れがあります。
たとえば、「うざい」なんて言葉、正式な文書では使用しません。
TVだけが、東京弁のように使うので、田舎の人はTVにだまされ、使っているのでしょうか?長崎県では、教育関係者と思われる方々の文書に、まるで標準語のように登場していたようです。
実際、まともな、きちんとした、ビジネスにも生活にも必要な東京弁は、大学時代から東京に住んでいないと、なかなか身につかないように思います。
話をもとにもどします。
在校生で、東京の企業(本社)に就職して、総合職として就職を希望する場合、東京の大学のほうが有利なのです。
現実を伝えれば、活水だと、なかなか相手にされない可能性が高くなるのです。何も知らずに、偏差値だけで大学選びをすると、大きなペナルティがあとでやってくることもあるので、情報を集めたほうがいいでしょう。
実例として、佐世保3校のうち1校出身の人が、高校時代、進路指導で、先生からさんざん「活水」をすすめられましたが、彼女は、先生のいうことを聞かず、一年浪人し、東京の女子大に進学しました。
佐世保からならば、自宅から長崎に通学するのは、2時間もかかるので不可能に近いことと、彼女のいとこが東京の大学に進学していたので、東京の就職戦線の本当の事情を知っていて、受け売りの情報しか持たず、偏差値以外は何も知らない学校の先生からダマされなくてすんだようです。
また、彼女自身も、親を説得する意志とコミュニケーション能力(ディベート能力ではない)がありました。
大学卒業時、彼女は希望通りの会社に総合職として就職できて、その後順調。もし、高校の先生がすすめた大学に進学していたら、また、親を説得できなかったら、彼女は別の人生になっていたかもしれないと言ってます。
結論は、田舎(長崎市や長崎県)の評判は、全国には通用しないのです。そのことを早く知った人が勝ちなのです。
また、進路を決める場合、学校の先生が受け売りで与える、学校の先生にとって都合がいい情報だけに満足してはいけないのです。あなたが大学を卒業するころは、学校の先生は、人事異動で、どこか別の学校に行ってしまう人たちなのです。
自分の未来につながることは、自分で調べ、親にも相談して、手伝ってもらって、情報集めをしっかりやって、自分に必要な情報をみつけたほうがいいこと。偏差値以外の、隠れた部分を見つけておいたほうがいいんですよ。
そして、長崎市や長崎県のような、田舎の小さな常識にとらわれず、可能性の幅を広げ、最善の道を選択していきましょう。大村の先輩は、江戸時代は江戸で。明治、大正、昭和は東京を目指し、ずっとそうやって、チャンスをつかんできたのです。
人生ゲームも、たいていは情報不足と、コミュニケーション能力が低く、場の空気が読めない人が、ツキから見はなされてしまうように見えます。
とにかく、与えられた情報だけに満足するのではなく、自分で積極的に調べ、親にも協力してもらい、進路を選択していくほうがいいでしょうね。