Q.浪人して目標の第一志望校の大学を目指すのか?それとも現役で大学に入学したほうがいいのでしょうか?
A.
結論は決まっています。
浪人してもいいんです。ただし、医学部・歯学部・薬学部、公務員、教員志望者以外は、二浪までにしたほうがいいでしょう。実は、大学卒業時の就職活動では、企業の採用には年齢制限があります。二浪までは採用されます(留年なしで)が、三浪からは採用されません。
実際に、留年より浪人のほうが高い評価となります。なぜなら、留年は、あそんだ結果生じると解釈され、浪人は志望校を目指している過程でがんばった人物という評価になるのが通例です。
目標をあきらめきれなくて、経済的に可能なら、浪人してもいいと思います。浪人中は、気力と目標を失わないようにして、がんばる意志が必要です。
昔、大村高校の先生が、浪人すると生涯賃金(一生で稼ぎだすマネー)が少なくなるので、浪人をするなと、繰り返し繰り返し言っていました。
でも、それは間違っていたと思います。公立の教員や地方公務員になるなら、正しかったかもしれませんが、卒業生の大半は、そうはならないと思います。人生には、ラッキーなことがおこることがあり、浪人するしないにかかわらず、突然の収入があるからです。
たとえば、昔、高額所得ランクの上位だったのは歯科医でした。今は、そうではなくなってきています。ご存じのとおり、収入の低い歯科医も増えています。
1960年代~70年代、大村の大金持ちは、でんぷん業者でした。いまは、もういません。
これから先、制度が変更になれば、開業医もどうなるかわからないのです。安定志向で公務員になった人が、不安定な人生になる可能性も高まっているようです。
だから、未来はわからないのです。
さまざまなチャンスや機会がめぐってくる状況では、生涯で獲得するマネーが、必ずしも予定通りになるとは限らないのです。
ある人の例(実話かも)
1.高校時代に成績が悪く、浪人して、大学に入りました。現役で合格した成績上位の人たちからは、見下されバカにされ、まったく相手にされていませんでした。2.大学卒業後、無名企業に採用されました。同期で有名企業に入った人や、公務員、教員になった人たちからはバカにされ、無視され、同期会にも呼ばれませんでした。
3.無名企業は、近年、東京証券取引所に上場(じょうじょう)しました。社員持株会を利用してコツコツ株式を購入していたので、資産が一夜で十数億になりました。
あることで、それを知った大村高校の同期の人たちは、今度は、「なんで高校の時に成績が悪かったあいつが金持ちになったんだ」と嫉妬して、別の意味で無視しているそうですよ。素直な気持ちになりましょうよ。
高校時代からは長い年月がたてば、高校時代の成績の上下はあまり意味を持っていませんよね。下だと思っていた人が上になったので、理解できないのかも。人生はいろいろなんです。
だから、現役で、目標の大学に不合格だった場合、未来の自分にかける気力があり、資力(経済的な、つまりお金)があり、目標を見失わない人なら、浪人してもかまわないと思います。精神的にはきついですが、その後の人生で、さまざまにふりかかってくる困難に比べれば、楽なものです。
ただし、二浪まで。理由は前述の通りです。そして、入学後はぜったいに留年しないこと。
失敗からどう復活するのか、浪人中に学べるので、その後の人生の財産になると思います。
あとは、情報を集め、意志を決めて、親に相談して決めること。大人ぶっても、成人としての誕生日をむかえるまでは、法律上、大人ではないのですから、そのことを忘れてはいけないと思います。
大村高校写真部OBリンク