南鷹次郎(みなみ たかじろう)先輩
南先輩の経歴:大村領内・東彼杵生まれ。福重育ち。明治になり、五教館時代は、久原・片町で過ごされました。
大村から東京(現在は「とうきょう」と発音しますが、当時は「とうけい」と発音)に出て、東大の前身・工部大学校(こうぶだいがっこう)に進学。それから学費が無料ということで、北大の前身・札幌農学校に合格し、札幌へ。札幌農学校二期生として入学。
北海道大学初代農学部長から、北大第二代総長へ。北海道では、北海道農業の父と呼ばれ、札幌駅前そば、JAビルに銅像が展示してあります。
戦前、北海道大学から本の著作者が、南先輩のことを調査に大村に見えられ、久原、玖島、片町、本町、玖島城を調べ、大村小校長、旧制大村中校長に会っています。取材が終わり原稿が完成したのですが、出版前に戦争が始まり、作者は戦死され、そのままになっていました。
戦後、教え子が集まり、昭和33年(1958)出版されたものです。
大村の過去から昭和まで、大村藩のこと、五教館から旧制大村中学のことまで詳しく調べてあります。
わたくしは、南先輩の伝記本を、偶然、札幌市内の古本屋で発見し、1000円で購入しました。全編、目を通しましたが、一カ所だけ誤植(ミスプリント)があります。1950年代の本なので、新刊は入手できませんが、国会図書館で閲覧できます。
南先輩関連のこと、もろもろ
札幌農学校の卒業式がおこなわれた「演武場」(えんぶじょう)の建物は、現在も残っています。札幌時計台の2Fです。
札幌ものがたり(中西出版)より
札幌農学校二期生で南鷹次郎(みなみ たかじろう)先輩と同期に町村金弥(まちむらきんや)という人がいます。孫が、先日まで衆議院議長だった町村信孝(まちむらのぶたか)議員です。
町村家の方は、現在も町村農場を経営しており、北海道以外に、東京・丸の内と横浜みなとみらいマークイズに町村農場が出店しています。プリン、ヨーグルト、アイスクリームがおいしいです。北海道ではドーナツもありますが、東京店、横浜店にはありません。
北海道大学キャンパス内のクラーク博士の銅像は南鷹次郎先輩が中心となり建立したものです。行ってきました。