「アメリカ抜きでTPP5月に議論」は日本の新聞のウソ?麻生副総理の発言が英語サイトにない

*写真:インドのサイト。麻生大臣はTPPに関して何も言及していない報道でした。

アメリカ抜きでTPPの議論、5月から

第二次大戦前、アメリカが満州の権益をよこせと、日本にねじ込んできましたが、日本は譲りませんでした。そのことも戦争がおきた原因の一つだと思います。

しかし、今回は、アメリカが無理矢理TPPに誘い込み、アメリカが一方的に離脱しました。ゆえに、TPPをアメリカ抜きですすめても問題がなさそうに思えます。

新しい大東亜共栄圏です。ただ、このブロック経済を中国の侵略から防衛するためには、日本は今後、軍備の拡大が必要になります。通商路の確保、および軍備にささえられた発言権が必要だからです。

日本の各新聞が、米国で麻生大臣がTPPに関して発言されたとの報道が共同通信を通じて流れました。本当でしょうか?いくつか調べてみましたが、海外は、日本の新聞各社とは違う報道がなされているのが気になりました。もしかしたら、どこかに書かれているのかもしれませんが、英語サイトでは見つけることができませんでした。

*ブルームバーグ

Japan, meanwhile, is persisting with the TPP. Economy Minister Nobuteru Ishihara said after a meeting with Australian Trade Minister Steven Ciobo in Tokyo that the two nations should lead the debate at a meeting of the 11 remaining TPP nations in Hanoi next month.

翻訳:一方、日本はTPP署名を維持している。
石原伸晃・経済財政政策特命大臣が、オーストラリアの貿易大臣と東京で会談した後、来月(5月)、ベトナムのハノイで、TPPに残る11カ国のTPP加盟国​​の会議で両国(日本とオーストラリア)が議論を導くべきだと述べた。

ブルームバーグによれば、TPPに関して麻生大臣がアメリカで講演したのではなく、日本で石原大臣がオーストラリアと共に、ベトナムで開催される来月の会議で、TPP参加11国を導くべきだという話をしたという記事になっているようです。

共同通信を配信した産経新聞では、そういう記事ではありませんでした。

2017.4.20 10:51

米抜きTPP、「5月に」議論と麻生太郎副総理
麻生太郎副総理兼財務相は19日、ニューヨークで講演し、米国が離脱した環太平洋連携協定(TPP)に関し「TPPを(米国を除く)11カ国でやろうという話は5月に出る」と述べ、ベトナムで5月下旬に開かれる閣僚会合で、米抜きTPPの議論が本格化するとの見通しを示した。

 日本政府は、米国のTPP離脱を受け、残りの11カ国による協定発効を模索する方向に軸足を移すことにしている。(共同)

日経新聞アジア版
見出しが最初からTPPで、麻生大臣がTPPに関して講演されたかのようになっています(真相は不明)。

コロンビア大学ビジネススクールで、麻生大臣が講演したものを、共同通信より産経が配信、日経アジア版が伝えていますが、TPPの議論が5月からなされることを麻生大臣が、本当に発言されたのかは、不明です。あるいは、各国がTPPに関心がなくなっているのか。

コロンビア大学のページには講演内容は書かれていないからです。その他、ロイターにもTPPに関して、何もかかれていません。TPPの件は本当なのかもしれませんが、麻生大臣が発言されたことは、いつものように世論工作で、日本のメディアがこぞってでっちあげた話なのかもしれませんし、真相は不明です。

コロンビア大学

シンガポールのニュースサイトには、コロンビア大学において麻生大臣の講演では、TPPに関してまったく何も書かれていませんでした。

シンガポールのサイトには
Our airline crews won’t beat you
翻訳:私たちの航空会社の乗組員はあなたがたを打ち負かすことはありません
というタイトルで、TPPに関しては何も言及されていませんでした。

はて、真相はどうなのでしょうか。

ところで、TPPの経緯、軽く復習

もともとTPPはASEAN(東南アジア)だけでやろうとしていたところに、アメリカが割り込みました。そして、自民党が反対していたにもかかわらず、民主党政権時代に、民主党(現在の民進党)が参加を決めてしまい抜けられなくなりました。

民主党(現、民進党)とマスコミがTPP参加を急いだ

*マスコミの大合唱にささえられ、民主党の菅直人内閣がTPP協議開始の閣議決定をし、民主党の野田内閣がTPP交渉に参加を決めてしまったため、抜けられなくなりました。

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L

*マスコミの大合唱:平成23(2011)年、日本の全国紙の社説では各紙ともTPP賛成論です。

朝日新聞などマスコミを信用していけないことがわかります。
日本の全国紙の社説では各紙ともTPP賛成論を載せています

朝日新聞社説 どうするTPP―交渉参加で日本を前へ 2011年11月8日(火)付

・代表質問 TPP参加へ結論を出す時だ(11月1日付・読売社説)
民主TPP結論 首相は参加へ強い決意を示せ(11月10日付・読売社説)
TPP表明先送り 党内融和より指導力示せ2011.11.11 03:22 [主張]
TPP 首相は迷わず参加決断を2011.11.10 02:55 [主張]
TPPと民主党 国益優先し参加まとめよ2011.11.9 02:53 [主張]
TPP 先送りやめ首相が決めよ2011.11.5 03:10 [主張]

・【社説】経済成長へTPP交渉参加を決断せよ 日本経済新聞

・社説:TPP先送り首相はぶれずに決断を毎日新聞 2011年11月11日 2時31分
社説:TPP反対論 米国陰謀説は的外れ毎日新聞2011年10月31日 東京朝刊
社説:TPP 首相の力強い決断を 毎日新聞 2011年10月12日 東京朝刊

ネットではTPP反対論も出て比較検討できますが、もしネットが普及していなかったら世論は賛成多数になっていただろうと思います。

なぜ新聞社は賛成だけの論調なんだろう・・・・

*自民党は反対してましたよ。
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TPPで功績がある甘利大臣は、なぜ罠(わな)にはめられたのか?

自民党政権はオバマ大統領と交渉し、有利な条件を引き出しました

*TPP参加国

甘利大臣(当時)は、アメリカのフロマン通商代表との交渉には成功しましたが、疲れから?あるいは染色をする時間がなかったのか?黒髪が白髪に変わりました。

TPPをめぐるデマ?

トランプ大統領が、米国は一方的にTPPから抜けることを宣言し離脱しました

米国が抜けたら、各国が抜けると思われましたが、米国の思うようにはなりませんでした。

米トランプ大統領、TPP離脱に署名

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