*写真:民法 総則物権 内田貴 著
まず基礎知識
六法とは?
民(みん)法、
刑(けい)法、
憲法、
商法(会社法)、
民事訴訟(みんじそしょう)法、
刑事訴訟(けいじそしょう)法、
のことです(順番は決まってません)。
ボワソナードのこと
日本の民法典を最初に編纂(へんさん)した人はフランス人のボワソナードです。
その、ボワソナードに直接教わった大村の先輩がいます。卒業生も在校生も知っておいたほうが良いでしょう。明治大学がホームページで紹介しています。大村に来て、調査し発表されています。先輩のお墓は、JR大村駅そばの長安寺(浄土真宗)にあります。
はじめに
高校の先生は、それぞれの科目がその後(高校を出た後)、どういうつながりになって、どのように役立つのかを知らない人が多いので、今のうちから知っておいて、たいしたことがない高校の先生をどんどん超えていきましょう。
その後につながること
刑法 第199条
人を殺した者は、死刑又は無期(むき)若(も)しくは5年以上の懲役(ちょうえき)に処(しょ)する。
さて、法律は、単に、条文の暗記だけでは理解できないからです。上記の刑法の条文を暗記するだけではだめで、なぜ、このような条文ができたのか、背景の知識が必要になります。
そして、背景の知識、つまり、法律が、いつ、どこで、どうやってできたか、理解するには、歴史の知識が必要だからです。歴史を理解するには地理の知識が必要です。
高校時代には、地理、歴史(日本史、世界史)ともに学習したことが前提となって、大学の講義がすすみます。理科系で、数学がベースにないと、理学部、工学部ではついていけないのと同じことなのです。
高校レベルだと、地理歴史の知識がないから、法律が教えられないのだと思います。
*下:憲法テキストの例
マグナカルタ、権利の章典、フランス、プロイセン(プロシア=今のドイツ)、福沢諭吉の位置づけなど、歴史的な意味がわからなければ、最初から、憲法がわからなくなるようです(歴史が好きな人にはたまらなく面白いですが)。
この文章中に1791年フランス憲法というのがあります。「あぁ、1789年がフランス革命だから、その2年後、アンシャン・レジュームのあとにできた憲法なんだ」というのを(高校時代に習得し)知っていて、パッとわかることが前提に書かれています。付け加えると、福沢諭吉という名前が出た後、元老院(日本の)のことが書かれていますが、このとき、大村高校の前身である五教館(ごこうかん)の先輩2名:長与専斎(ながよせんさい)と渡辺清(わたなべきよし)が、元老院のメンバーでした。
なお、明治の初めにプロイセン(プロシア、今のドイツ)からやってきた人で、大村、島原地区の記録を残した人がいます。九州大学が翻訳して出版しました。
それから、江戸時代、参勤交代でのぼった大村藩の屋敷が、明治時代のドイツ大使館となり、現在、国立国会図書館となっています。
長崎市、諫早市、佐世保市は、江戸時代の江戸、明治時代から戦前の東京に関係するものが何もありません。が、大村は関係するものがあり、今も続いているものがあります(大阪にもあります)。長崎市、諫早市、佐世保市と違い、大村と東京は縁(えん)が深いです。
先を知り、今が先にどうつながるのか知っておこう
高校の先生が進路指導を間違えて、理科系で、社会が嫌いで数学が好きな生徒に法学部進学を進め合格はしたものの、入学後、歴史嫌いだったため、ついていけなくなる例があるようです。
法学は、導入は、日本史、世界史の知識がないと理解できないこと、歴史を理解するには地理の知識が必要なので、高校時代には、英語・数学だけではなく、地理・歴史をしっかり勉強しておいたほうがいいです。
経済学部、商学部は数学がある程度できることが前提です。法学は、歴史の知識があることが前提で、講義がすすみます。
おわりに
在校生で文科系志望の人は、経済学部・商学部志望の人は数学を、法学部志望の人は地理・日本史・世界史をしっかり勉強しておいたほうがよいでしょう。