全寮制の学校では自殺者がでています。長崎・青雲高校では寮で首つり自殺がありました。その他、鹿児島ラ・サール高校や久留米大学附設高校でも。
本屋で、大村の服部正也(はっとりまさや)先輩が書いた本の増補版をみつけたので購入。この本の中に全寮制の学校がダメではないか?というヒントが書かれていました。
この本、「ルワンダ中央銀行総裁日記」に書かれてある主なテーマは、なぜアフリカが発展しないのか、発展途上国がなぜ先進国になれないのかということです。
本を書いた大村の服部正也(はっとりまさや)先輩は、大村高校100周年の式典で生徒に向けて講演されました。ただ講演されただけだとおもっていたら、そうではないことが判明。
大村高校100周年の式典は、昭和59年/1984年に実施されました。服部先輩は、昭和55年/1980年〜昭和58年/1983年まで日本人としてはじめて世界銀行の副総裁だったんです。その直後、母校の大村高校で講演されたのです。
経歴は、五年制の旧制大村中学を四年で卒業し、旧制一高(東大教養部)に一番で合格した先輩です。
さて、なぜ、全寮制の学校がダメかもしれないか?のヒントとして、服部先輩はこのように著(あらわ)しています。
実際、全寮制だと社会から隔離された状態になります。寮と学校が隣接している青雲高校から首つり自殺者が出た理由もなんとなくわかります。つまり、生徒は、社会と接点がないので、視野が学校の中だけになります。自宅通学なら、親、兄弟、姉妹、近所、そしてまわりの社会との接点があります。全寮制の場合、現実を身につけなければならない10代後半、現実社会から隔離されるからでしょうね。