第二次世界大戦中の大村のことを記録した本。
本の名は血にコクリコの花咲けば。
著者は大阪大学名誉教授、ロンドン大学名誉教授、そしてイギリスアカデミー(学士院)会員だった経済学者・森嶋通夫(もりしまみちお 1923 – 2004)博士。
森嶋名誉教授は、京大経済学部在学中に、学徒出陣となり、大学1年終了後の1943年(21才)から2年間、海軍大村航空隊に勤務したその記録です。その大村時代の体験が、この本の大半を占めています。
アメリカ軍から連日爆撃を受けた大村市・竹松のことや、原爆投下の日のことも書かれています。
当時は、アメリカ軍の大村への爆撃は、なんと、支那(シナ)の四川省から(在中アメリカ軍)であったそうです。
蒋介石の中華民国軍の物資で、大村が爆撃され、大村高校の前身・旧制大村中学の在校生だった5名の先輩が、10代でなくなっています。
その他、当時のことが詳しく、昨日のことのように書かれています。
旧制大村中学の先輩方が書き残した文集・不帰春(ふきしゅん)とあわせて読むと、当時のことがよくわかるので、興味がある人におすすめします。
血にコクリコの花咲けば 森嶋通夫著