【在校生向け】大村高校と「いだてん」主人公・金栗四三[かなくり しそう]氏、1月6日開始の大河ドラマ

*画像:NHKより
来年(新しい元号で2年目、西暦で2020年)に、東京オリンピックが開催されます。オリンピックの前に、大河ドラマがNHKで放送されることになり、その主人公が金栗四三(かなくり しそう)選手です。

金栗四三(かなくり しそう)氏とは、大正元年(1912年)、日本人として初めてオリンピックに出場した選手です。日本が初めて出場したオリンピックは、ノーベル賞受賞式がおこなわれるスウェーデンのストックホルムでした。

*スウェーデンの位置

金栗選手は熊本県玉名出身。

玉名地域の位置

金栗選手は日本人として初めてオリンピック出場後、大村高校の前身・旧制大村中学校にマラソン指導で来訪されました。この金栗選手が来校のあと、現在も100年以上続く大村高校の伝統であるマラソン大会が大正4年(1915年)にスタートしました。

当時、旧制中学(5年制)は、旧制大村中学(大村高校の前身)、旧制長崎中学(廃校になっています)、旧制島原中学(島原高校の前身)、旧制佐世保中学、旧制五島中学の五校のみ。

大村の分校として旧制諫早中学が開校するのは大正11年(1922)ですから、諫早高校の歴史は、まだ始まっていません。

長崎県で初めての旧制中学マラソン大会を始めたのは、旧制大村中学一期生で、のちにノーベル物理学賞を受賞する朝永振一郎(ともなが しんいちろう)博士の父親である朝永三十郎(ともなが さんじゅうろう)と同期の渋江小摩策(しぶえこまさく)校長でした。

旧制大村中学 第15代校長 渋江小摩策(しぶえこまさく)先輩 

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渋江校長、まゆ毛が太い普通のおじさんに見えるでしょう?実は、旧制大村中学一期生で、ノーベル物理学賞受賞の朝永振一郎博士のお父様である朝永三十郎先輩の右の方です。若い頃は少しニヒルな、いい男です。
*1884年 明治17年 旧制大村中学にて
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渋江先輩の経歴は、
大村小学校→旧制大村中学→国立第五高校(熊本大の前身)→東京大学文学部
です。

金栗選手の来訪で、マラソンの走り方が、旧制大村中学に伝わりました。わたくしの父と叔父は、金栗選手来訪後、20年以上たったあとの旧制大村中学出身なのですが、金栗選手が伝えたマラソン走法は、そのまま残ってたようです。

なぜなら、わたくしが大村高校に在校生だったときに、父や叔父が、金栗選手が伝えたと言われているマラソン走法を教えてくれたからです。具体的には、手の振り方、足のあげかた、姿勢、呼吸法でした。

*大村高校でマラソン大会がはじまった経緯(いきさつ)

【在校生向け】今年度、大村高校マラソン大会は百周年を迎えます

大正時代、マラソン大会が大村でそのような位置づけで、どのように練習していたかなどは、のちに文学者として活躍し、大村高校の校歌を作詞した福田清人(ふくだきよと、東大文学部卒)先輩が、小説「秋の目玉」に書かれています。

当時、マラソンの距離は「キロメートル」ではなく「マイル」で表されていたようです。

*講談社文庫「秋の目玉」より
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福田清人先輩が入学する5年前に大村高校マラソン大会が始まっています。

*昭和9年(1934)のマラソン大会:鶴亀橋方面から本町を撮影してあります。成功堂(セイコー堂薬局)、魚屋さん(魚光)が写っています。
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同じ場所で、現在。セイコー堂だった建物は平成26(2014)年ころ解体されたようです。グーグルストリートビューより。
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【在校生向け】約100年前の大村高校マラソン大会と東大教授・黒板(くろいた)先輩

それから、旧制大村中学(五年制)マラソン大会第一回から三回まで、連続優勝した竹松小学校出身の先輩は、東大工学部に進学し、のちに、世界史の教科書にも掲載されるロンドン軍縮会議のメンバーとなり、帝国海軍で、紫電改(しでんかい)や二式大艇(にしきたいてい)の開発責任者になっています。

旧制大村中学時代、竹松から毎日、大村中学まで走って通学していた先輩です(大村高校百年史に登場)。

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ほか

他校とは違う大村高校 1 

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